前回は戦後の媒体社がいかに恵まれた環境で代理店もそれに乗っかってビジネスをしてきたかを書きました。
今日はバブル期です。
1. バブル最中の『拡大期』 (あり余るおカネと組織の拡大)
そうです。タイトルのとおり『広告主のお金が余っていた』のです。予算の果てしないカットに悩む今からすると考えられないですが、広告主は予算が余っていて、競合会社と競うように広告費を増やした。そうすると媒体社はどんどん単価を上げる。それでも追いつかないときはお断りに謝って歩くのが営業の仕事という嘘のようなホントの日々でした。
そのときに何が起きたかと言うと、代理店サイドの組織の多角化です。有り余る広告予算を消化するために、オリンピックの買い付けからセールスプロモーションまで一手に手掛ける、世界では類の無い『総合広告代理店』という業態が生まれたのです。営業を窓口に広告主の注文を一手に引き受ける、というビジネススタイルですね。
私がいた外資系の広告会社は一業種一社制であったため、サービスの向上が命題となっていました。数値による効果予測であるとか、そういうことを限られたデータの中で20年前によくやっていたものです。ただこれもまたネットが出てきたときにマンパワー不足という深刻な問題を生むことになってしまいます。
今広告業界が苦しんでいるのはこの業態からの転換がなかなかできないからです。逆に言うとバブル後に変化する機会が何度もあったのに、リーマンショックまで改革を伸ばしてきたということですね。正常に戻るのに何年かかるのか、はたまた二度と戻らないのか、想像がつきませんが、他の業態のプレーヤーに浸食されていくことだけは確かでしょう。
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