まずは
「0. バブル以前の『自然成長期』 (毎年のように日本に進出する企業の広告需要が増え、広告スペースが限られている売り手市場の時代)」
について書いてみたいと思います。若い人には想像もつかないかもしれないのですが、こんな時代があったのです!私が入社する前には。
日本企業は戦後ずっと右肩上がりで成長する、外資系は続々参入してくるということで、競争が起こり、広告費は40年くらい、一度も下がることがなかったのです。これは今から考えると奇跡的なことです。他の産業ではオイルショック等で深刻な打撃を受けたわけですから。なんでこんなことが可能だったか、考えてみました。3つの大きな要素に集約されます。
1.テレビ、新聞と言ったメイン媒体のスペースが限られており(当然インターネットなどというものはなかった)、売り手市場で、価格をコントロールできた。
2.その市場メカニズムをうまく利用して電通が産業をリードし、媒体社、代理店、プロダクションが毎年成長するようなシステムを作った。
3.1つの業種が停滞するたびに『救世主』的な業種が表れ、全体としての広告費が維持された。
これはおいしい市場です。特に地方のテレビ局や新聞など、1社や2社しかない時代は、ほとんど営業しなくても自動的に収入が増えたのですから。こんなおいしい市場を経験してきた上層部が、現在の厳しい状況に変化できるか、というと、それはなかなか難しいかもしれません。
今の時代も、産業的にはこの時代の名残は残っていますが、環境が変化してしまった以上、それをすべて捨て去るつもりで変革を起こしていくしかないでしょう。
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